歯のコラム
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歯を白くしたいと思ったら~審美歯科~
2024.10.25
審美歯科こそ見た目だけじゃなく機能に気を付けなければいけない理由
審美歯科というとどこかエステや美容整形のように見た目に特化した治療というイメージを持たれている方も多いかもしれません。確かに保険診療で使う銀歯やレジンといった素材で治療をしないので費用がかかります。これはエステや美容整形と同じように保険証が使えないという意味では一緒です。芸能人やYouTuberといった目立つ仕事の人がしているという点、人に与える印象を良くするという点、このあたりも一緒でしょうか。見た目に関わることというのは評価に主観が入るので行う側からすると非常に難しいと言えるのではと思います。また、受ける側の人が行う前に、もしくは行っている間あまり重要視しないことで非常に重要なことがあります。それは「安全面を満たしているか」ということです。美容整形の失敗についてのネット記事を見かけることがあると思います。健康被害が起きてしまう事故は手術のやり直しなど非常に肉体的にも精神的にも負担が大きいです。歯科の場合ですと、見た目を良くすることだけの治療は機能面に問題が出ることがあり、生活に支障が出たり、費用がかかったりと患者さんにとって大きな負担となります。
患者さんからすると1番に見た目が良いこと、2番に費用面、を気にしているのではと思うのですが、私達の考えでは1番に安全で機能に問題が出ないこと、2番に見た目が良いこと、となります。
機能面を満たさない治療をおすすめできない理由とは
私達の歯科医院は東京駅の近く、中央区京橋という場所にあります。中央通り沿いですが日本橋と銀座に挟まれています。東京の審美歯科が多い地域というとこの二つの他に青山や表参道などやはり華やかな街が多い様に思います。京橋に開業して6年目ですが今まで周辺で過去に治療した方が転院でいらっしゃることも多くありました。そして審美治療をされた方で歯にトラブルを抱えている方もやはりいらっしゃいました。症例については守秘義務がありますので詳しい情報はお話できませんが、過去他院で勤めていた経験、先輩の歯科医師や仲間の歯科医師の話、学会やセミナーで伺った話、など色々な情報を整理してみますと大きく2つに分けられるのでは思いました。
- 治療の技術や知識が足りない
- 患者さんへの誠実さが足りない
1の場合は治療した歯科医師は自分では良いと思って審美治療を行っています。患者さんへの説明も自信を持って行っているでしょう。患者さんも安心して治療を受けますが、結果的に症状が出てしまいます。
2の場合は歯科医院の方針、担当歯科医師の考えに問題があるケースです。訴訟などのトラブルになっているケースも耳にしたことがあります。何が起きるかわかっていて治療をしているので問題が起きても希望した対応を行ってもらえるかはわかりません。
歯科治療は非常に専門的で患者さんと歯科医師の間で大きな知識量の差があります。もちろん歯科業界に限ったことではありません。医科でも株式やFXなど金融関係でも不動産でも法律でも専門家との相談が非常に重要です。本来保険診療でも同様です。保険診療の場合は治療に使える器具や薬剤が定められたものである点、その為長期的な予後に関しては大きな差が出にくい点、治療費が全国一律である点などから自費診療よりトラブルが起きる率が低い様に感じます。審美治療は自費治療になるため高額な費用が発生します。治療を行う際にはしっかりとした説明があってしかるべきだと思います。そしてお互いの同意が出来た場合に行うことで望まない結果になりにくいのではとも思います。また、場合によっては1つの歯科医院での相談で治療を決定するのではなく、他の歯科医院でも相談をしてみることも必要かもしれません。説明に疑念がある状態で治療を受けても治療に対する正当な評価が出来ないのではないでしょうか。仮に正しい治療を受けたとしてもです。
審美治療にはどのようなものがある?
審美歯科=見た目が良くなる治療 と一言に言っても内容は様々です。一番イメージしやすいのは矯正治療かなと思います。乱れている歯並びをきれいに整えるというのは治療が終わった後でとても達成感のある治療だと思います。矯正治療は一方で機能面にとって非常に重要な治療でもあります。理想的な歯並びはきれいに見えますが、しっかりと噛めるという利点もあります。逆に言えば歯並びが乱れているということは歯に掛かる力が正しくなく、どこかに強く力がかかってしまっている可能性があるということです。ですので私たちの歯科医院では機能的に正しい歯並びにする必要がある方には矯正をおすすめしています。もちろん審美的にきれいにしたいという方にもおすすめしますが、その際には機能面を満たすということが大前提となります。残念ながら矯正が終わったのにも関わらず、正しく噛むことができず結果的に歯に掛かる力が正しくないため歯が欠けたり割れたりすることは現実問題として世の中では起こっていることではあります。
その他の審美歯科ですとホワイトニングがあります。ホワイトニングは簡単に言うと歯の漂白です。薬剤を歯の表面に塗ることで歯の色を白くするのですがこれは歯科医院で行うオフィスホワイトニングとお自身で家でマウスピースを使って行うホームホワイトニングがあります。その他歯科医師がいない施設で行うセルフホワイトニングがあります。セルフホワイトニングは使える薬剤に制限があるため効果も限定的ですので元々歯が白い方や汚れの無い方、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングを行っている方の補助的なものだと考えています。やはり歯の専門家である歯科医師や歯科衛生士が行うオフィスホワイトニングやホームホワイトニングが安心に行なえるのではないでしょうか。私たちの歯科医院ではホワイトニングを行う前の歯の色を記録し、ご希望の歯の色を伺ったうえでご希望に近づけるようにホワイトニングを行っています。ホワイトニングを行ううえで気を付ける点として基本的に歯健康な歯や歯肉に対して行うということです。薬剤を塗るため歯に小さい亀裂があったり虫歯があったりするとしみてしまいます。歯肉は保護しながらホワイトニングを行いますが、やはり腫れていない健康な歯肉で行うことが望ましいです。薬剤を全く歯肉に触れさせずに行うことが理想ですが、場合によっては触れてしまうことがあります。ホワイトニングは老若男女どなたでも行える治療です。イメージは若い方や営業など沢山の人と会う仕事の方が多い様に思うかもしれません。歯の色が与えるイメージは非常に大きいので着色の度合いが強い方がホワイトニングを行うと与える印象が変わると思います。ご自身で鏡を見た時に清潔感が出たとか若々しくなったと思っていただけるように日々ホワイトニングを行っています。
入れ歯は失った歯に対して行う治療法で昔から行われています。保険診療で作成する部分入れ歯は失った箇所の周辺に金属の金具をはめて固定するものです。この金具部分が目立つため気にされる方が審美治療を希望される場合、この金具部分を目立たない樹脂で作る自費診療の入れ歯かインプラントが候補として挙がります。インプラント治療はあごの骨に金属のねじのような器具を埋め込み、その器具と人工の歯を接続して機能を回復させる治療法です。人工の歯は白い自然な見た目の歯を選ぶことができるため、見た目は歯を失ったとわからない状態になります。そしてしっかりと噛むことができるようになります。この治療を行う際に歯科医師側が考えることは金属の器具を埋め込むことが出来るあごの骨の状態かどうかということや周辺の歯との間隔、かみ合わせの状態です。歯を抜いたのでインプラントにしたい、入れ歯からインプラントに変えたい、といったお問い合わせは多いですが1本の歯の治療というよりは歯肉の状態(歯周病の有無)骨の状態(骨の幅や高さ)歯並びやかみ合わせといった口腔全体の総合的な治療と考えています。またどうして抜歯に至ったのかという原因についても考える必要があります。
審美歯科を安心して受けてもらうために
私達が行っている審美歯科では事前の検査やご説明、治療後も継続的に状態の確認を行うなど治療面でも費用面でも安心して頂けるように気を付けています。ご説明の段階でご納得いただけなければ無理に行うことはしません。場合によっては他院でご相談されたり治療されても良いと思っています。逆に患者さんからの一方的な学術的な判断を無視したご要望はお断りすることもあります。双方の合意が得られて初めて安心して治療を受けられると思いますし、私たちも安心して治療を行うことができます。もし審美歯科にご興味があればお気軽にお問い合わせください。お電話でも事前のご相談ができます。一緒に見た目も機能も良いお口を作っていきましょう。