歯のコラム

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なぜ歯科治療は何度も通わなくてはいけないのか

はじめに:患者の疑問と歯科治療の特性

歯科治療に関する診療所やクリニックへの訪問は、多くの患者にとって一種のストレスとなることがしばしばです。特に、一般的な内科や外科の治療と比べ、なぜ歯科治療だけが何度もの診察を要するのかという疑問を持つ方は少なくないでしょう。
実は歯科医師や歯科衛生士が集まって雑談をする際に、なぜ患者さんは通いたがらないのかという逆の話をすることが多いです。どちらもストレスになっているのというのは面白い状態だと思います。

一般的な治療と歯科治療の違いについて

一般的な医療と歯科医療は、その治療の対象となる部位や治療の性質が大きく異なります。例えば、風邪やインフルエンザのような感染症の治療では、抗生物質や解熱鎮痛剤を処方し、数日間の経過観察を行うことが主体となります。これに対して、歯科治療では、虫歯や歯周病、矯正治療など、物理的な介入や治療が必要となるケースが多いのです。

歯は私たちの体の中でも非常に特殊な組織であり、一度失われた部分は再生することができません。そのため、歯科治療では、問題となる部分を物理的に取り除き、適切な材料で補修・補綴する必要があります。このプロセスは緻密な作業を伴い、一度の診察・治療で完結することが難しいのが現状です。

患者の頻繁な診察が求められる背景の紹介

さて、なぜ歯科治療では頻繁に診療所やクリニックを訪れる必要があるのでしょうか。その主な理由は、以下の3点にまとめられます。

治療の段階性

歯科治療は多くの場合、段階的に進行します。初診での診断、治療計画の策定、実際の治療、そしてフォローアップというプロセスを経ることが一般的です。

治療の精緻さ

歯の微細な構造や咬み合わせの調整など、細かい作業が求められるため、治療は短時間で終わるものではありません。

患者の負担の軽減

一度の治療で長時間の作業を行うと、患者の口腔内への負担が大きくなります。痛みや疲れを考慮して、治療をいくつかのセッションに分けることが多いのです。

以上の理由から、歯科治療は何度もの訪問を必要とすることが多いのです。しかし、これは患者の健康と安全を最優先するためのアプローチであり、患者と歯科医師との協力のもとで、最良の治療を受けることができるのです。

歯科治療の多様性

歯科治療は単に「虫歯を治す」「歯周病を治す」だけのものではありません。実際、歯科治療には多岐にわたる種類が存在し、それぞれ異なるアプローチや技術を必要とします。以下では、主な治療の種類とその特性、そしてなぜ何度もの訪問が必要とされるのかについて説明します。

虫歯治療

特性

虫歯は歯の硬組織が細菌によって侵される病気です。治療は、まず感染部分を除去し、その後適切な材料で補修します。

何度もの訪問が必要な理由

虫歯の進行度や位置、大きさによっては、数回の診療を要することがあります。特に深い虫歯の場合、神経治療やクラウンを必要とすることもあります。神経の治療は歯の根の中という非常に細い管の中の作業となるため緻密が必要となります。また、神経の治療は何度も繰り返して行える性質の治療ではなく、再発すると抜歯の可能性が高まるため重要度の高い治療といえます。

歯周病治療

特性

歯周病は歯を支える骨や歯肉に影響を及ぼす病気です。初期の治療では歯石の除去やクリーニングが中心となり、進行している場合は手術が必要となることもあります。

何度もの訪問が必要な理由

歯周病は再発しやすい病気であり、定期的なメンテナンスやフォローアップが必要です。また、治療の進行度に応じて、数回の通院が求められることもあります。

矯正治療

特性

歯の位置や咬み合わせを整えるための治療です。ワイヤーやマウスピースなど、様々な方法が存在します。

何度もの訪問が必要な理由

矯正治療は数ヶ月から数年にわたる長期間の治療となります。定期的に矯正装置の調整や進行状況のチェックが必要となり、これに伴い何度もの訪問が求められます。

総じて、歯科治療の多様性は、それぞれの治療が持つ特性や必要とされるアプローチから、何度もの訪問が要される理由が生じています。しかし、これらの訪問は治療の質を高め、長期的な口腔の健康を維持するためのものであり、患者の最良の利益のためになるものと言えるでしょう。

技術的な制約と治療の質

歯科治療において、患者さんには何度もの来院を求めることが一般的です。しかし、これは無駄な手間を増やすためではなく、治療の質を最大限に高めるための必要なステップです。技術的な制約と治療の質を保つための時間の必要性について詳しく見ていきましょう。

一度の訪問でできる治療の限界

技術的な制約

歯科治療の中には、特定の時間を要する技術や工程が存在します。例えば、冠やブリッジを取り付ける際には、まず型取りを行い、その後ラボで製作する時間が必要です。これは一度の訪問では完了しません。

治療の質を保つための時間の必要性

治癒と回復

ある治療工程後に、組織の治癒や回復の時間を与えることが必要な場合があります。例えば、歯の抜歯後や歯周病の手術後には、次の治療に進む前に適切な時間を確保することが求められます。歯科医院におけるクレームの一つに「治療後に痛みが出て結局神経を抜くことになった」というものがあります。神経の近くまで虫歯がある場合、削って様子を見て痛みが出なければ次の治療に進み、痛みが出た場合神経を抜くという手順で治療が進みます。すぐに次の治療に進んでしまうと治療終了後に痛みが出てくるため、治療に不手際があったのではないかという不信感を生むことになります。患者さん側に事情があり早く治療を終えたいという希望があったとしても治療を急ぎ過ぎると結局望んだ結果にならないということもありますのでこの点は十分に気を付ける必要があると思います。

治療の確実性

一度の訪問で多くの治療を行うと、治療の質や正確さが落ちるリスクが高まります。特に緻密な作業が求められる場合や、患者の体調やコンディションを考慮する際には、分割して治療を行うことが適切です。

評価と調整

治療の各ステップ後に、その結果を評価し、必要に応じて調整を行うことが重要です。これにより、治療の最終的な結果の質を確保します。
総じて、歯科治療において何度もの訪問が求められる背景には、技術的、物理的な制約、そして治療の質を最大限に高めるための考慮があることを理解していただきたいです。歯科医師は、患者の口腔の健康と治療の質を第一に考え、最適な治療計画を提案していると理解していただけると幸いです。

治療の質と患者の安全を最優先

歯科治療は、見た目や機能を回復させるだけでなく、患者の口腔の健康を維持・向上させることを目的としています。そのためのアプローチとして、何度もの診療が必要とされることが多いのです。

何度もの診療が歯科治療の質と患者の健康を保つための鍵である理由

 

段階的なアプローチ

歯科治療は多くの場合、段階的に行われます。初診、診断、治療計画の立案、実際の治療、そしてフォローアップというプロセスを経て、最終的な治療の成果を得ることができます。

技術的・物理的制約

一度の訪問で全ての治療を完了させることは、技術的な制約や使用する材料の性質上、困難であり、治療の質が低下するリスクがあります。

治療の持続性

繰り返しの訪問を通じて、治療後の口腔の状態を確認し、必要なメンテナンスやアドバイスを提供することで、治療の効果を長期にわたって持続させることができます。

患者の理解と協力の重要性

 

情報の共有

歯科医師と患者とのコミュニケーションは、治療の質を高める上で不可欠です。患者が自身の口腔の状態や治療計画について理解することで、治療に対するモチベーションや協力の姿勢が高まります。

日常のケア

歯科治療の効果を最大限に活かすためには、患者自身が日常のブラッシングやフロス使用などのホームケアを適切に行うことが重要です。

まとめ

何度もの診療は、歯科治療の質と患者の口腔の健康を保つための鍵となります。そして、このプロセスは、患者と歯科医師の協力関係の上に成り立っています。患者の理解と協力があれば、より質の高い治療を受けることが可能となり、長期的な口腔の健康を維持することができるのです。

一番最初に書いた患者さんと歯科医師や歯科衛生士がストレスを感じているというお話ですが、それはお互いの認識がかけはなれていることが多いからです。
歯科医院側はプロとしての感覚に染まっていますし、患者さんは歯科治療を受ける機会が今まであまりなければ歯科についての知識が少なくてあたりまえです。そのため考え方に齟齬がでます。

「歯科医院へは一生通い続ける」と歯科医師は考えています。当たり前のことだと思っているといっても過言ではないでしょう。異常があれば治療し、異常がなくなれば異常がおきないために通う。通わずして異常が起きる頻度を減らすことはできません。痛いときだけ、出血があるときだけ、つめものが外れたときだけ、治療を受けるのではいずれ状態は悪化し、抜歯になってしまうことがわかっています。

京橋歯科医院の取り組みとして「特急治療」というものがあります。これは治療の回数が多くかかってしまうことや、1回の治療時間が短いこと、治療終了までの期間が長いことといったことについてどうにかならないかというご要望に応えるためにできた治療です。1回の治療時間を長くし、適切な治療間隔のうち最短の期間を設定して、精度の高い治療を短期間で行います。保険治療は制限治療といわれることがあるように様々なルールがあります。自由診療で行うことでそういった制限を取り払い、口にとって良い治療を集中的に行う特徴があります。(自由診療のみとなります)一時帰国の方や出張中や出張を控えている方などからのご要望が非常に高く生まれた治療です。ご興味がある方はぜひお電話やLINEでお問い合わせください。

京橋歯科医院

〒東京都中央区京橋1-6-12 NS京橋ビル1F

各種保険取扱

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自由診療について

インプラント治療

インプラント治療は、従来の入れ歯やブリッジとは違い、天然歯のように美しくしっかりと咬める歯を取り戻す治療法です。失った歯の代わりに人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着します。健康な歯を削ることはありません。

施術の価格

インプラント埋入施術

220,000円(税込)〜440,000円(税込) (※治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用

インプラント治療は必ず外科治療を伴うため、術後の疼痛・咬合痛・腫脹や出血などを生じる事があります。施術時、静脈内鎮静麻酔を行う場合、一時的にふらつきが生じる事があります。上部の人工歯や土台(アバットメント)が外れたり、欠けたりゆるんだりする事があります。また、インプラントも歯と同様に周囲の骨は歯周病のように吸収を起こすリスクがあるので、術後のメインテナンスは必須です。

審美歯科治療

審美歯科治療とは、天然歯のように自然で美しい口元を作ることを目的とした治療です。しかしながら、見た目の美しさの回復は、歯や歯茎の健康はもちろん、咬み合わせなどの正常な機能を持続させることにも貢献しています。主な治療として、歯を削らないホワイトニング、セラミッククラウン・インレーによる修復治療と、表面だけを削るラミネートベニヤなどがあります。様々な目的・処置方法がございますので、審美歯科治療にかかる治療費は、治療法により大きく異なります。

施術の価格

10,000円(税込)〜275,000円(税込) (※治療内容によって異なります。)

施術のリスク・副作用
【ホワイトニング】
ホワイトニング剤の刺激により、歯がしみる知覚過敏の症状がおこる可能性があります。
【オールセラミッククラウン】
金属などのインレーやクラウンと比べると、強度が若干劣ります。
【セラミックインレー】
部分的に削った箇所に装着するため、歯を削る量が比較的多くなります。
【ラミネートベニア】
強い力のかかる臼歯部などに装着すると、割れる場合があります。
【メタルセラミッククラウン】
金属を全く使用しないオールセラミックと比べると、見た目はやや劣ります。
また、金属を使用するため、歯茎や歯と歯茎の境目が変色してくる場合や、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
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